44巻では政府を相手に戦った麦わらの一味は、メリー号のお陰で難を逃れることができます。
当時ここを読んだときには本当に驚き感動しました。
船だけどまるで意思があるかのように描かれています(船の精霊として)。
しかしそれは最期の気力を振り絞って助けにきたのであって、一味を安全な場所まで送り届けると、そこで命尽きます。
一味とメリー号はそこで最期のお別れとなったのです。
最近ワンピースを最初から読み返して15巻まで到達したのですが、メリー号が出来たてのときの過去を知ってしまう・・・。
『SBS』という、読者が尾田先生に質問するコーナーがあります。
S(質問を)B(募集)S(する)という意味です。
私は漫画派なのでこのコーナーを子供の頃から読んでいるのですが、今回読んであらためて気が付いたことがある。
それは
メリー号はあらかじめ、不運に見舞われる運命の船だったんじゃないか?
ということです。
その質問とは
「船の進水式とはどんなものですか?」
というものです。
これに対して尾田先生は1ページまるまるを使って細やかに説明をしています。
『ワンピースでは酒樽を割る』という、オリジナルな進水式が行われましたが、実際の船の進水式についても説明されています。
それは、『船首に酒のビンを投げつけて割る』というものです。
その時に割れないと不幸を招くと言われているんだそうです。
それをメリー号を用いてわかりやすく説明されています。
メリー号の進水式で、“カヤがメリー号にビンを投げたが割れなかった”ので失敗という絵図になっています。
このことが説明をするためにメリー号を用いただけなのか、それとも本当にあった事なのか、それはわかりません。
それがメリー号が40日でお別れになってしまったという結末に繋がるような気がしてなりません…。